昨日「将棋世界12月号」を購入したのですが、真っ先に気になって読んだのは、もちろん清水市代女流王将×あから(阿伽羅)2010の激闘です。あから2010に関する解説があったのでまとめておきます。
- 阿伽羅の意味は10の224乗で将棋の指し手の総数に近い数値
- あからは「激指」「GPS将棋」「Bonanza」「YSS」とそれらを統括する合議マネージャーで構成される
- 4つのプログラムは通常マシンとは別にクラスタバージョンを擁する
- 169台(676コア)のサーバを利用
- 清水女流王将の全棋譜を分析
- 科学的でない理由で、差し手に重み付けをしている
私が一番気になったのは、一番最後の項目ですね。人間×コンピュータという点ではちょっと反則?ですが、ここに開発者の思いが入っているのがホント感動ですよね。特に序盤が苦手なコンピュータの性質を理解した上で、清水女流王将の棋譜で出現頻度の低い戦系を選んだこと、人間が間違え安いもしくは間違えなくても時間を使いやすい角交換を採用したこと、差し手に重みを付けをする際にミスが少ないように短期決戦を選らんだことなど、開発者の強い思いを感じました。
清水女流王将がコンピュータの弱点に付け込むような打ち方をしたわけではないので、今回の勝負が本当の力とは言えませんし、清水女流王将はミスしたものの清々堂々とした戦いをしたのは雑誌からも伝わってきて、好感を持ちました。
今後の人間×コンピュータの戦いに期待したいと思います。